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アスベストの健康被害のことがよくわかるサイト【アスサクラ】 » 家族がアスベスト(石綿)に関する疾患で亡くなった・亡くなったかもというご遺族のためのまとめ
更新日:2023/04/10

家族がアスベスト(石綿)に関する疾患で亡くなった・亡くなったかもというご遺族のためのまとめ

ここでは、アスベスト健康被害で亡くなった方のご遺族への救済制度について、情報をまとめています。

目次

受けられる補償の
簡単なまとめ

アスベスト訴訟の
賠償金(和解金)・給付金

アスベスト(石綿)の関連疾患で亡くなったご家族が工場もしくは建設現場で働いていた場合、国と裁判上の和解を成立させることによって賠償金(和解金)を受け取ることができます。

工場型アスベスト

アスベスト(石綿)工場で働いていた人が粉じんにさらされたことが原因で、アスベスト(石綿)関連疾患によって亡くなった場合、ご遺族は国を相手に国家賠償請求訴訟を提起し決められた和解の要件を満たしていると認定され、国と裁判上の和解をすることにより賠償金を受け取ることができます。

対象となるのは、以下の要件を満たした方です。

  1. 昭和33年5月26日~昭和46年4月28日までの間に、局所排気装置を設置すべきアスベスト(石綿)製品の製造・加工工場や作業場で、石綿粉じんにばく露する作業に従事していたこと
  2. その結果、アスベスト(石綿)に起因する石綿肺、肺がん、中皮腫、びまん性胸膜肥厚などの健康被害を被ったこと
  3. 提訴の時期が損害賠償請求権の期間内であること

建設型アスベスト

建設現場で働き、中皮腫・原発性肺がん・石綿肺・びまん性胸膜肥厚・良性石綿胸水といった、アスベストが原因の病気で亡くなった方の遺族については、訴訟を起こさなくても、最大1300万円の給付金を受け取ることが可能です。

対象者は、①~③の要件をすべて満たす方です。

  1. 昭和47年10月1日から昭和50年9月30日までの間に、アスベストの吹付作業に従事していたこと。
    昭和50年10月1日から平成16年9月30日までの間に、屋内作業現場で働いていたこと。(外気が入りにくく、石綿の粉じんが滞留するおそれのある作業場)
  2. ①の作業によってアスベスト関連疾患を発症したこと
  3. 労働者や一人親方・中小事業主(家族従事者などを含む)であること

給付金額は、症状に応じて異なります。

賠償金・給付金の大事なポイント
  • 条件を満たせば、1,300万円が国から遺族にも支払われる
  • 賠償金の他にも労災などがあるが、申請先はそれぞれ違う
  •     
  • 遺族の場合は、ひとりで調べるにも色々限界があるので、その場合は弁護士に相談が◎

労災保険

労災保険とは、仕事中、あるいは通勤中に起きた労働者の傷病などに対して必要な給付を行う公的保険制度のことをいいます。

給付内容の一つに「遺族補償給付」があり、亡くなったご家族が石綿肺・中皮腫・肺がん・良性石綿胸水・びまん性胸膜肥厚を発症していて、これらが業務上のアスベスト(石綿)ばく露によるものだと認められれば、給付金を受け取れます。

遺族補償給付は、遺族補償年金(遺族補償年金、遺族特別支給金、遺族特別年金)と、遺族補償一時金の2種類。

遺族補償一時金は、労働者が亡くなった当時遺族補償年金の受給資格者がいない場合、または、遺族補償年金の受給資格者の最後順位者まですべて失権している場合に給付されます。

石綿健康被害救済制度

石綿健康被害救済制度は、時効によって労災給付を受けられなかった方や、アスベスト(石綿)工場の周辺住民などなど、労災保険の対象でない方でも給付を受けられる制度です。

給付内容は、葬祭料、未支給の医療費・療養手当、特別遺族弔慰金・特別葬祭料指定疾病などです。指定疾病で療養中の方が救済制度で認定された後に死亡した場合と、救済制度に申請する前に死亡した場合とで給付内容が異なるので注意が必要です。

遺族の方の心の持ち方

アスベストを吸入して約40年後に突然発病する中皮腫は、厳しい闘病を迫られることが多い病気です。

ご本人はもちろん、ご家族の身体的・精神的苦痛も極めて多い上、周囲に同じ病気の方があまりいないため、孤独による精神的な負担を抱えている人が少なくありません。

さらに、ご遺族の中には、悲しみや喪失感でうつ状態になる人もいます。また、ときには他人からの心ない言葉によって傷つくこともあるかもしれません。

どうしても心が落ち着かない場合は、専門家の力を借りるのがおすすめです。

一部の医療機関では、遺族の方へのケアに対して医療的な支援をしていますし、弁護士に相談をして、労災制度や石綿健康被害救済制度など、公的支援制度への請求・申請手続きを進めるのも良いでしょう。

「何をしていいか分からない」という場合も、一からサポートしてくれるので安心です。

家族会、遺族会

同じようにご家族をアスベスト関連疾患で亡くされた方の中には、同じ立場の方と話がしてみたい、気持ちを分かち合いたいと考える人もいます。

そんな方は、患者自身が体験を語る講演会や、同じ立場の人たちが集まる家族会・遺族会、オンライン遺族サロンなどに参加してみてもよいでしょう。

経験や思いを分かち合う、あるいは「異なる立場」の体験者に自分や自分のまわりの家族を置き換えて、気持ちを見つめ直すことができます。

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当サイトは、Zenken「アスサクラ」編集チームが厚生労働省などのわかりにくい情報を、わかりやすくお届けしようと制作しています。

調べていく中で、まず自分が何をするべきなのか、どこに問い合わせれば必要な書類の準備ができるのか、情報を整理したとしても、実行に移すのが非常に大変だろうなという印象を受けました。

遺族ともなると、なおさらです。

弁護士や支援団体に頼らず、自分で行えば余計なお金がかからないと思うかもしれませんが、それで時間がかかったり、もらえるはずのお金をもらえなかったりするようなことがあっては本末転倒です。

まずは無料相談で話を聞いてみて、納得できたらお願いする、納得できなかったら自身で行う(または違うところに相談してみる)でいいので、第一歩を踏み出してみませんか。

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